役員の任期を2年から10年に延ばすことで、申請回数が減り、役員変更登記にかかる費用を下げることが可能です。
新会社法では、役員の構成や員数、任期等も規定の仕方の選択肢が増え、商法のときよりも機関設計の自由度が増しました。
役員の変更(重任・再任を含む)がある場合には、2週間以内に変更登記をしなければならず、それを怠ると、100万円以下の過料に処せられます。
これまでより頻度が減っただけに、より注意が必要です。
当事務所でお預かりしている企業様には、期限が来たときに、必ずご連絡をさせていただいております。
役員変更手続の概要
役員変更登記が必要となるのは、以下のようなケースです。
1. 取締役・監査役・代表取締役の一部変更(重任含む)
2. 取締役・監査役・代表取締役全員の変更(重任含む)
3. 取締役・監査役・代表取締役の死亡による変更
4. 取締役・監査役・代表取締役の辞任による変更
5. 取締役・監査役・代表取締役の氏名変更
6. 代表取締役の住所変更
手続としては、以下のような流れになります。
役員の変更に伴い後任者の選任が必要な場合
1. 株主総会の選任決議(普通決議)
2. 取締役会による代表取締役の選任決議
3. 書類作成
4. 登記申請(2週間以内)
役員の変更に伴い後任者の選任が必要でない場合
1. 書類作成
2. 登記申請
役員変更に関する注意点
役員の変更に関する注意点は以下の通りです。
・取締役、監査役の選任決議権は、株主総会に専属します。
定款で定めたとしても取締役会で選任することはできません。
・株主総会での選任決議は普通決議で足ります。
しかし定足数に関しては、定款をもってしても3分の1未満に軽減することはできません。
・代表取締役は、必ず取締役の中から選任しなければなりません。
・代表取締役のうち、少なくとも1名は、日本に住所を有する者でなければなりません
(役員が全員外国人でも良く、日本に住所があれば良いとされています)。
本支店の移転・設置について
会社の所在地を変更した時には、本店移転の登記を申請する義務が生じます。
本店移転の登記は、同一管轄内での移転か、管轄外の移転かによって手続の内容がかなり異なります。
管轄外へ移転する場合
会社を設立したときと同様類似商号・目的の調査が必要になります。
同一の所在場所における同一商号は禁止されておりますので、登記しようとする商号が、他人が既に登記した商号と同一で、かつ、その営業所(会社にあっては本店)の所在場所が登記された他人の称号の登記に係る営業所の所在場所と同一であるときは、登記をすることができません。
同じ管轄内で移転する場合
類似商号調査は必要ありません。同じ管轄であるかどうか不明な場合は司法書士、あるいは法務局へ相談しましょう。
会社の本店以外に営業拠点を設置する場合
支店設置の登記が必要になります。
本店と異なる場所で単に営業所として設置するような場合には支店設置の登記は必要ありませんが、
反永続的に営業の拠点として設置する場合には支店設置の登記が必要になります。
必要書類
本店移転登記を当事務所へご依頼頂く場合には以下の書類が必要になります。
・全部事項証明書
・役員様の認印・会社印
・当事務所で作成する委任状や株主総会議事録に捺印していただきます。
※その他、ケースによっては別途ご用意頂く場合がございます。
手続の流れ
1. 本店移転・支店設置登記のご相談・ご依頼
2. 全部事項証明書の取得(当事務所で集めさせていただくことも可能です。)
3. 類似商号・目的調査
(管轄外へ本店移転する場合に必要です。当事務所で調査させていただくこともできますし、依頼人様で調査していただくことも可能です。)
4. 株主(社員)総会議事録・委任状の作成 (司法書士が作成しますので役員様で署名捺印していただきます。)
5. 申請書作成・登記申請(必要書類が全てそろった段階で司法書士が本店移転登記に必要な申請書類を作成し、管轄の法務局に相続登記の申請をします。)
6. 登記完了(法務局の混み具合にもよりますが、約2週間後、本店移転登記が完了します。 )
商号/目的変更のポイント
新会社法施行により、類似商号規制が廃止されました。
また、これまでは難しかった商号変更が登記できる機会が増えました。
商号の定め方
1. 商号の中に、「株式会社」、「有限会社」、「合資会社」といった、会社の形態を表す文字が含まれていなければなりません。
2. 以前は、ローマ字などを商号登記に用いることはできませんでしたが、現在は日本文字(漢字、ひらがな、カタカナ)に加えて、ローマ字、アラビア数字も用いることが可能になりました。
会社目的の定め方
1. 会社の目的とは、会社が営もうとする事業(事業目的)のことです。
定款に記載する会社の目的は、取引社会の通念に照らして、会社の事業内容が何であるかを知り得る程度に、具体的に記載しなければならないとされています。
一般的な業種であれば、当事務所の方で、わかりやすく記載することも致します。
2. 目的は1つでも構いませんが、多めに記載しておくと良いでしょう。
柔軟に幅広く事業を行えるようにしておいた方が良いことが多いようです。
将来行う予定がある事業であれば、当面は行う予定がなくても目的に記載しておくことは構わないので、何度も登記をするくらいなら、1回でまとめてやってしまいましょう。
3. 具体的な業種を複数掲げ、その末尾に「前各号に付帯する一切の事業」と掲載すると、ある程度解釈の範囲が広がります。
4. 実務的には、会社の目的の適格事例集を参考にして、会社目的を決めます。
適格事例集に記載されている目的は法務局で認められます。
一方、自分で考え出した単語や言い回しを含む目的は、なかなか認めてもらえないのが実情です。
そんなときは、司法書士をうまく活用して、時間の節約をしましょう。
類似商号調査の進め方
1. 類似商号調査は、法務局(登記所)で行います。
会社を設立しようとする場所を管轄する法務局(登記所)に出向いて行います。
これは司法書士が替わりに行うことができます 。
2. 商号と目的を記載したメモ、印鑑を持っていきます。
3. 窓口にある「(商号調査簿)閲覧申請書」に必要事項を記入して提出すると、登記されている会社名の一覧表(ファイルになっています)を無料でみせてもらえます。
会社目的の適格性調査
類似商号調査が終わったら、今度は会社目的の原案を法務局の相談員にみてもらい、登記可能かどうか判断してもらいます。
相談員は、手元の事例集などを参考にして、適格性を判断します。
商号変更手続の流れ
1. 当事務所に商号変更手続きの相談および依頼をしていただきます
2. 新しい商号が決まれば、当事務所が類似商号の調査を行います
3. 調査の結果問題ないことがわかり、必要書類が揃った段階で当事務所が商号変更登記の申請書を作成し、法務局に商号変更登記の申請をいたします
4. 当事務所より手続きが完了した旨の書類をお渡しいたします
増資と減資の登記
増資の使い方
増資は出資する金額を増やしたい場合や、新たな出資者を迎える場合、または株式会社へ組織変更する際の前提として増資するなど、様々なケースが考えられます。
また、登記簿上の資本金を増額することによって会社の信用性を上げるという効果もありますので、会社の業績が上がったときなどに利用する事が出来ます。
減資の使い方
減資の最も効果的な使い方としては、赤字の解消を挙げることができます。
しかし減資を行うには、まず、株主総会の承認を経なければなりません。
次いで、会社債権者に対して一定の期間(1ヶ月以上)を置いての減資公告、催告をし、この間に債権者からの意見を求めます(これを債権者保護手続といいます)。
なお、減資を行うには、直前期の決算についての決算公示を行うことも必要となってきます。
必要書類
増資の場合
・全部事項証明書(当事務所で取得させていただくこともできます。)
・会社印
・役員様の認印
・払込保管証明書(増加した金額が実際にあることの証明書になります。取引先金融機関より取得していただきます。)
減資の場合
・株主総会議事録
・ 一定の欠損の額が存在することを証する書面
・取締役会議事録等
・債権者保護手続関係書類
・委任状
手続の流れ
増資の場合
1. 増資登記のご相談・ご依頼
2. 委任状・株主(社員)総会議事録の作成
司法書士が作成し、ご依頼人で署名捺印していただきます。
3. 申請書作成・登記申請
必要書類が全てそろった段階で司法書士が増資の登記に必要な申請書類を作成し、管轄の法務局に増資の登記を申請します。
4. 登記完了
法務局の混み具合にもよりますが、約2週間後、登記が完了します。
減資の場合
1. 原則として株主総会の特別決議
2. 債権者に対して1ヶ月以上の期間をおいて減資公告、催告
3. 資本金の減少額などを登記
